優美で繊細な曲線が生み出す駿河竹千筋細工Delicate and graceful curves of Suruga bamboo ware
細くしなやかな丸ひごを組み上げる、優美で繊細な曲線から生まれる駿河竹千筋細工。風鈴にはじまり、花器、行灯、茶籠など、夏の暮らしを涼やかにおくる品々をお届けします。
Graceful bamboo works are made by weaving up thin bamboo sticks into one piece. We will deliver beautiful bamboo items such as wind chimes, vase, lanterns, and tea baskets for the coming summer.
駿河竹千筋細工
駿河竹千筋細工は、日本全国にある編む竹細工と違って、細い”丸ひご”をさして組み立てるとても繊細な竹細工で、国の伝統的工芸品にも指定されている静岡の竹細工です。
静岡の竹細工は、現在では職人も少なくあまり知られていませんが、古来より駿河の地には、良質の真竹、淡竹などが豊富で、弥生時代の登呂遺跡の出土品の中にも竹製のザルなどが発見されるなど生活用品として、根付いていたと言われています。
特長のひとつである”丸ひご”を使った精巧な技巧は、天保十一年(1840年)、華道・茶道・歌道に秀でた岡崎藩士の菅沼一我が、清水猪兵衛に技術を伝えたのが始まりとされています。真竹と孟宗竹を主に用い、細く丸く削られた竹ひごをしなやかに曲げ、輪に組み込んでいく技法から、色々な形が生み出されます。
日本の竹はアジアの他の産地の竹と違い、1年で約15m育つのに対して日本の竹は、同じほどに育つのは3年かかります。日本には四季があり、寒暖など条件の違う季節を繰り返すことで、身がしまった滑らかで強度がある竹となります。日本の竹があるからこそ繊細な技巧の竹細工が生まれ、駿河竹千筋細工となりました。
