美しいシルエット 臼杵焼(大分)Beauty of frame and white - Usuki pottery
11/1(水) - 11/30(木)
江戸後期臼杵藩の御用窯として始まり、一度は途絶えてしまった幻の焼き物「臼杵焼」。花をモチーフにした美しいシルエットの白磁の器に加え、黒やブロンズも様々にお届けします。
Usuki pottery started as an official kiln of the Usuki domain in the late Edo period and once ceased to exist. In addition to white vessels with beautiful silhouettes featuring flowers, we will also offer new black and bronze pieces.
臼杵焼うすきやき
料理を美しく見せてくれる「臼杵焼」の器をお届けします。花をモチーフにした美しいシルエットの白磁の器は、料理を美しく引き立て、まるで絵画を見ているかのよう。
モダンに見える臼杵焼の器は、実は江戸時代から臼杵焼で使われていた形を元にしています。
臼杵焼は今から約200年前の江戸後期臼杵藩の御用窯として始められ、窯場のあった地名から末広焼や皿山焼とも呼ばれています。当時、島原(長崎)小石原(福岡)小峰(宮崎)から呼び寄せられた陶工4家族によって作陶が行われていましたが、窯が開かれ10数年ほど栄えたのち衰退して一度は途絶えてしまった幻の焼き物です。
工房SARAYAMAでは、忘れ去られた臼杵の窯業文化を再度復興させるため残された僅かな資料をもとに新しく現代版臼杵焼を作る取り組みを続けています。
多くの焼き物工房では磁器物を扱う工房、土物を扱う工房は別々であるがここでは両方の制作を同時進行で行っています。当時島原から来た陶工が作った磁器物には染付などもありますが白磁の形に輪花をあしらったものが多く、これを現代版臼杵焼の手掛かりとして型打の白磁輪花シリーズを制作しています。
小石原、小峰から来た陶工は地元の土を使った土物を制作していたが現在、当時の窯跡が残る末広地区にある瓦工場が保有する瓦粘土を器物にも使えるように精製して使用しています。この粘土は、鉄分を極めて多く含む赤土で精製度合いを意図的に甘くすることによって自然の風合いと独特の手触りを残す事を特徴とします。