石川県山中漆器の伝統工芸士・蒔絵師として活躍する針谷親子。様々な素材との出会いによって、日々新しい漆の魅力を生み出しています。
会期中は、それぞれの新作や、脈々と受け継がれた技の粋を込めた根付や茶道具から、現代のライフスタイルに合わせた酒器やジュエリーまで、様々な蒔絵が揃います。
また、金・土は、THE COVER NIPPONで各人による実演をご覧いただけます。 >> 詳細なスケジュールはこちら
各々の個性豊かな蒔絵を生み出す、繊細な手技は必見です。
作品、実演ともに、4人の個性の競演を存分にお楽しみください。
- 父・祐之氏作
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高円宮コレクションと針谷家の根付について
高円宮殿下が妃殿下とともに蒐集された、現代根付を中心とする「高円宮コレクション」。東京国立博物館 本館の「高円宮コレクション室」で毎年一部が展示されています。(今年の会期は2019年7月30日(火)-10月27日(日))
針谷家は、その貴重なコレクションの中にも名を記しています。(母・絹代氏作「地球儀、〔緒締〕地球儀」、「あっち行け」他/父・祐之作「金魚」 など)
今回THE COVER NIPPONにも、針谷家新作の根付が登場します。乞うご期待下さい。
針谷家のご紹介
針谷祐之 Masayuki Hariya実演日 10/11(金)-12(土)
山中漆器の伝統工芸士、茶道具の棗や香合の蒔絵師。
1981年に独立し「うるしアートはりや」を設立。蒔絵の美しさを究めるべく日々、黙々と制作に打ち込む。現在では根付の作品も制作しており、小さく丸まった世界に意外性と意匠性を凝らした作品を制作している。
主な作歴
2010年 日本の象牙彫刻展 高円宮賞受賞
2016年 全国伝統工芸品公募展 内閣総理大臣賞受賞
2017年 日本を担う・漆の美展 日本漆工協会会長賞受賞
2017年 日本伝統工芸士会作品展 日本伝統工芸士会会長賞受賞
ネズミのブローチは兄・崇之氏作
針谷絹代 Kinuyo Hariya実演日 10/18(金)-19(土)
山中漆器の伝統工芸士、茶道具の棗や香合の蒔絵師。
祐之と供に1981年に独立しうるしアートはりやを設立。早くから蒔絵を取り入れたアクセサリーを作り、現在のうるしアートはりやの形を作る。油絵で現代美術展の受賞歴も持つ経験を蒔絵に生かし、色漆や金線を細かく丁寧に何十回も重ねて写実的に描く「細描蒔絵技法」を生み出した。2000年に国際根付協会の方々などを招きロサンゼルスにて蒔絵の実演を行う。高円宮殿下の伝記に、根付作家として名を記す。
主な作歴
1994年 テーブルウェアフェスティバル-暮らしを彩る器展 オリジナルデザイン部門大賞受賞
2000年 【ISIKAWA】TOYP大賞受賞
2012年 高円宮憲仁親王殿下十年式年祭記念展 殿下根付コレクション 展示 東京国立博物館及び六本木ヒルズ森タワー
針谷崇之 Takayuki Hariya実演日 10/25(金)-26(土)
うるしアートはりやの蒔絵師。
高岡短期大学で漆芸を学んだ後入社。独自ブランド[Bisai]や[Mt.Artigiano]を立ち上げ活動中。マークニューソンデザインの「aikuchi」の蒔絵を担当。様々な方面での蒔絵の可能性を模索している。
主な作歴
2009年 第56回日本伝統工芸展 初入選
2011年 第六回 雪のデザイン賞 ラネージュ賞 受賞
2015年 マークニューソンデザイン「aikuchi」の蒔絵を担当
2017年 国際漆展・石川 2017 審査員特別賞 川上元美賞 受賞