朝夕の涼しさに秋の息遣いを感じる頃、浴衣からきものへと移り、そろそろきものもお召しやすくなり、お出掛けする機会も多くなります。そこでTHE COVER NIPPONでは、街着から改まったお席まで幅広くお召いただける江戸小紋を特集し、江戸小紋・袴のお誂え会を開催します。
江戸小紋は、お柄の種類や紋の有無によって慶弔から、観劇や食事会、お茶会など様々な場面でお楽しみいただけるきものです。あわせる帯によって、格調高く華やかにも、シックでモダンにも自在に着こなせる重宝な一枚です。また、昨今は茶道をする男性や、パーティーや改まったお席などで、きものをお召になる男性が増えています。それにあわせて、袴生地もご用意しましたので、無地や縞袴などご自分の一着をお仕立ていただけます。
正式なお召し物にご要望の方に向けて、紋もお入れいただけます。染・縫ともにご指定いただけます。また、洒落た着こなしとして花紋の刺繍紋も期間中に限り25,000円(税別)からお受けしています。
きもの初心者の方は、お誂えのきものの着心地の良さや、オーダーメードの愉しみを。いつも着慣れていらっしゃる方は、定番の一枚を。増税前のこの機会をご利用いただき、末永くお召いただける格別な一枚をお誂えください。
同時開催イベント幸兵衛窯 八代 加藤亮太郎 「爽秋茶会」
9/6(金)・7(土)
初秋の風が吹く爽秋の候、幸兵衛窯 加藤亮太郎氏を席主に、ご自作のお道具やお茶碗で立礼茶会を催します。当日は、開窯200余年の伝統を受け継ぎ新しきを拓く、亮太郎氏の作品もご覧いただけます。作陶への想いを感じいりながら、初秋の呈茶をお楽しみください。 詳細はこちら >>
江戸小紋
江戸時代、諸大名が着用した裃の模様付けが発祥とされています。その後、大名家間で模様付けの豪華さを張り合うようになり、江戸幕府から贅沢禁止令が出されました。そこで、遠くから見た場合は無地に見えるように模様を細かくするようになり、格式が高い武士ほど細かい柄を纏い、条例に違反しないよう工夫する結果として、高度な染色技術が発達しました。
更に江戸中期になると、粋で流行に敏感だった江戸の町人達にも江戸小紋が人気となり、こちらは生活用品など身近にある物を細かい模様にして洒落を楽しみました。 宝尽くしなどのおめでたい柄や、野菜や玩具、動物や気象のものなど柄はさまざまである。 こういった庶民の遊び心から発祥の柄を「いわれ小紋」と言います。
水の豊富な神田川流域で始まった染物は、明治大正時代になると、浅草周辺にかけて集散していた染め屋は、良い水を求めて神田川をさかのぼり、江戸川橋、早稲田、戸塚周辺から高田馬場にかけてのエリアに広がって、そこは現在に至るまでの染め屋の集散地となります。川で着物の染料を洗い流す姿はかつての東京の風物詩でした。東京の染色はそのかたちを変えながらも代々の職人の技と歴史をいまに受け継がれています。
「江戸小紋」の名称は1955年(昭和30年)に東京都の小宮康助が重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された際に「京小紋」と区別するために名づけられました。