塗師一富 冨樫孝男 会津塗(福島)Aizu lacquerware of Togashi Takao from Nushi ichitomi
12/1(木) - 12/31(土)
福島県会津塗「塗師一富」三代目 冨樫孝男。「会津玉虫塗」と呼ばれる技法を始め、会津塗に特徴的な変わり塗りの伝統技法を使った洗練された美しい酒器を中心にお届けします。
Takao Togashi is the third generation of Aizu Nuri "Nushi Ichitomi" in Fukushima Prefecture. Please enjoy the sophisticated and beautiful sake cups using the traditional technique of variegated lacquering.
塗師一富 冨樫孝男ぬしいちとみ とがしたかお
福島県の西部に位置する会津若松市は、周囲を磐梯山や猪苗代湖などの四季の変化に富んだ美しい大自然に囲まれています。
室町時代からの歴史を持つ漆器産地の会津で、三代続く塗師一富(ぬしいちとみ)。
三代目の冨樫孝男(とがしたかお)氏は、漆塗りを意味する「?漆(きゅうしつ)」を名乗り、会津出身ながら石川県輪島や長野県木曽など他の産地でも修行研鑽を重ね、確かな技術に裏打ちされた多彩な漆塗り技法により、クリエイティブで美しい漆器製品を生み出しています。

玉虫の羽のように輝く塗りが美しい「会津玉虫塗」、金属のような質感が上品な「四分一塗」「鉄錆塗」など、さまざまな伝統技法を駆使し、西洋的なデザインも取り入れながら、伝統を守りつつも新しい時代へ歩みをすすめ、400年の時に磨きあげられた技術と新しいデザインの感性の融合による、新しい“ものづくり”に励んでいます。

会津玉虫塗
玉虫の羽のように輝く塗りが美しい会津玉虫塗は、硝子のような質感を表現する技法です。下地を塗ってから純銀を塗り、その上から赤い漆を塗ると下の銀地が透けて見え、玉虫の羽のように輝きます。
四分一塗
四分一(しぶいち)とはもともと、銅に銀を四分の一混ぜて作られる合金のこと。それを器全体に蒔くことによって作られています。もともとは日本刀の鞘塗りなどに使われていた技法で、表面に金属粉を蒔いていますので、通常の漆器よりも表面硬度はかなり高くなっています。漆でしっかり定着させた後で、さらに上から漆で磨いていますので、金属粉が剥がれてくることはありません。

プロフィール
冨樫 孝男 Takao Togashi