無限に広がる金沢箔の可能性を求めてThe infinite possibiliies of Kanazawa gold leaf
9/1(木)~9/30(金)
金沢箔の伝統の技を脈々と受け継いでいる「箔座」より、モダンに金箔を施したテーブルウエアからレザーグッズまで、新しい箔の魅力を感じさせる様々なアイテムをお届けします。
From "Hakuza," which has inherited the traditional techniques of Kanazawa gold leaf from generation to generation, we offer a variety of items using gold leaf, from modern tableware to leather goods, that will give you a new sense of the charm of foil.
金沢箔の歴史
金箔は、金を微量の銀や銅と合金し、金槌で叩いてごく薄く延ばし、箔状態にしたもの。紀元前1200年頃に古代エジプトで製造が始まったと考えられています。
金沢箔は藩祖前田利家が名護屋の陣中から七尾の工人に箔の製造を命じている文書が残っていることから、利家が金沢に入城する前から箔の職人が石川の地にいたといわれています。
江戸時代、幕府は元禄9年(1696年)に金・銀箔の製造販売を統制する機関「箔座」を設けました。このため、箔の製造に関しては、金箔は江戸、銀箔は京都の箔屋以外には許可されませんでした。しかし、金沢では純度を落とすなどして密かに箔打ちが続けられていました。
明治時代にはいり、金沢箔も一時は絶滅の危機に瀕しましたが、江戸での金箔作りが完全に途絶えたことと、金沢の箔打ち技術の高さが全国に認められ、金沢箔の基礎が確立していきました。以降、三浦彦太郎の創案により、箔打機が完成。金箔づくりに適した気候・水質の良さもあり、金沢は金箔産地として急速な発展を遂げました。
そして、昭和52年(1977年)には、わが国の伝統的工芸品産業の用具材料部門において、初の通商産業大臣指定を受け、また、平成26年(2014年)には、文部大臣から、伝統的な製法である縁付金箔製造が文化財の選定保存技術に認定されました。
現在では全国生産高のうち金箔は99%以上、銀箔・真ちゅう箔においては100%が金沢産のものとなっています。 金沢箔は仏壇や金屏風、西陣織、漆器、建築物の内装、エクステリアなど、多くの工芸品や美術品などに今や欠くことのできない資材として広く活用されています。
今回、伝統の技を脈々と受け継いでいる「箔座」より、情緒豊かな、日本の自然を器に写し込んだテーブルウエアから、上質で洗練されたレザーアイテムまで。一点一点手作業でていねいに箔を施した、現代の暮らしに寄り添う、モダンなアイテムが揃いました。
金箔の歴史において実際に存在した金銀箔類の統制機関「箔座」をブランド名にしている「箔座」。そこには、世界に誇る技を残しながら質の高い箔をつくり、日本の伝統文化に貢献できる箔のギルドの中心でありたい、という思いがこめられています。