福島県の西部に位置する会津若松市は、周囲を磐梯山や猪苗代湖などの四季の変化に富んだ美しい大自然に囲まれています。会津の地で漆工芸が始まったのは、天正18年(1590年)。豊臣秀吉の命を受けた藩主・蒲生氏郷公が産業として奨励したのが発端です。1860年代後半の幕末の戦火で壊滅的な打撃を受けながらも、明治中期(1890年前後)には再生し、発展。日本有数の漆器の産地としてその名を広め、今へとつながります。これからは、伝統を守りつつも新しい時代へ歩みをすすめ、400年の時に磨きあげられた技術と新しいデザインの感性の融合による、新しい“ものづくり”に励んでいます。
作家紹介
会津5人展の開催につきまして、企画開催に参加いただきました作家の方々のプロフィールをご紹介いたします。
冨樫 孝男 トガシタカオ
- 1975年
- 会津若松市生まれ
- 1993年
- 石川県立輪島漆芸技術研修所にて塗り、蒔絵、沈金を学ぶ
- 1996年
- 塗師 佐藤阡朗氏に師事
- 1999年
- 会津若松市にて独立
- 2006年
- 日本橋三越本店にて5人展 以後県内外にて個展、グループ展を重ねる
- 2011年
- 日本民藝館展奨励賞
- 2012年~
- 会津漆器技術後継者訓練校塗り専攻講師
- 2014年
- 画家花澤武夫氏と共に、東京ALEXANDER McQEEN AOYAMA店内にアートワーク(A funky space reincarnation)制作
- 2015年
- 福島県立博物館にて「漆の記憶」展
吉田 徹 ヨシダトオル
- 1968年
- 会津若松生まれ
- 1987年
- 家業の漆職人として弟子入り
- 1993年
- 長野・木曽 佐藤阡朗氏に師事
- 1996年
- 会津若松市にて独立
- 2004年
- 初個展以降個展グループ展を重ねる
照井 克弘 テルイカツヒロ
- 1976年
- 会津若松市生まれ
- 1999年
- 父、克彦に師事
- 2002年
- 吉田徹氏、冨樫孝男氏と出会いグループ展活動を始める
- 2006年
- 日本橋三越本店にて5人展(’07,’09,’13)
- 2007年
- 福島市にて三人展 (’09,’13,’14)
- 2010年~
- 郡山市にてグループ展 以降年
- に一回参加
- 2011年~
- 会津若松市生涯学習センター主催「漆・蒔絵教室」講師 以降継続
小松 愛実 コマツマナミ
- 1988年
- 岩手県生まれ
- 2009年
- 会津大学短期大学部デザイン情報コース卒業後、会津漆器技術後継者訓練校に入校。漆塗りの技術を学ぶ
- 2011年
- 塗師 吉田徹氏に師事
- 2014年
- 会津若松市内にて独立
- 2018年
- 会津漆器後継者訓練校塗り専攻講師
菊地 遥香 キクチハルカ
- 1989年
- 栃木県宇都宮市生まれ
- 2009年
- 宇都宮大学教育学部美術専攻 漆芸家 松島さくら子氏に学ぶ
- 会津漆器技術後継者訓練校蒔絵専攻にて2年
- 間蒔絵を学ぶ
- 2015年~
- 塗師冨樫孝男氏に師事
現在に至る