卒業と進学、就職、桃の節句など、清々しくおめでたい節目の重なる春。晴れ晴れ(はればれ)、晴れ姿、晴れの舞台といった言葉が表すように、古(いにしえ)の日本人は胸の高鳴りを覚えるときを「晴(ハレ)」、反対に普段通りの「日常」を「褻(ケ)」と呼んできました。そう考えると、春はハレの季節といえますね。
卒業と進学、就職、桃の節句など、清々しくおめでたい節目の重なる春。晴れ晴れ(はればれ)、晴れ姿、晴れの舞台といった言葉が表すように、古(いにしえ)の日本人は胸の高鳴りを覚えるときを「晴(ハレ)」、反対に普段通りの「日常」を「褻(ケ)」と呼んできました。そう考えると、春はハレの季節といえますね。
今時期、出番が多くなるのが「祝儀袋」です。今ではスーパーやコンビニエンスストアでも買えますが、ハレとケの区別を重んじた先人たちを想うと、人生に訪れる大切なハレのひとときに相応しい祝儀袋を用意したいもの。
そもそも、祝儀袋は神道の文化に根ざしており、神様に捧げる農作物や魚介類を和紙で包み、上から紙縒り(こより)で結んでいたことに由来します。今回ご紹介するのは、岐阜は美濃の地に1300年の歴史を紡いできた「美濃和紙」で作られた祝儀袋。神様へのお供え物に端を発する祝儀袋として、ハレの日を祝うものとして、まさに相応しい品ではないでしょうか。
美濃和紙の中でも最高級といわれる本美濃紙の手漉き技術は2014年、埼玉県の細川紙、島根県の石州半紙とともにユネスコ無形文化遺産に登録されました。長良川と板取川の清流が育んだ楮(コウゾ)を原料に、「縦揺り」に「横揺り」を加えた独特の流し漉きによって生み出される、他に類を見ない「薄く」「強く」「むらのない」紙。奈良時代にはすでに官庁の記録紙として使われ、江戸時代には障子紙として全国に広がり「美濃判」という規格になるほど。現在では、流し漉きの手法を機械に置き換えた機械抄きの技術の進歩により、多種多様な製品が販売されています。今回の祝儀袋もそのひとつです。
1300年の時を越え、私たちに古の時を語る美濃和紙。お祝いの言葉以上にハレの場面を彩ることでしょう。
Products
美濃和紙とは
美濃和紙(岐阜)
岐阜の山々と清流が育んだ
世界が認めた和紙
他に類を見ない、優美で繊細かつ温かみのある趣
岐阜は美濃の地に1300年の歴史を紡いできた「美濃和紙」。その最高級といわれる本美濃紙の手漉き技術は2014年、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。清流が育んだ楮(コウゾ)を原料に、独特の流し漉きによって生み出される、他に類を見ない「薄く」「強く」「むらのない」紙。現在では、流し漉きの手法を機械に置き換えた機械抄きの技術の進歩により、多種多様な製品が販売されています。