遠くインドに源を発し、東南アジア各地に広がった絣が、琉球王府の大交易時代の波に乗って、沖縄に入ったのが14~15世紀ごろ。それ以後、中国・日本や東南アジアの影響を受けながらも、琉球の気候・風土にマッチした独自の絣が沖縄各地でつくられ、その絣が、海を越え、薩摩絣、久留米絣、米沢琉球絣、伊予絣など日本の絣のルーツとなりました。
琉球王府時代から絣の主産地として知られた南風原は、たえまぬ技術導入・改良と職人たちの努力を、営々と積み重ね、現在では「琉球絣」のほとんどが南風原町でつくられています。これからも「琉球かすりの里」として、祖先から受け継いだ伝統と時代にマッチした感覚で、永く愛される絣をつくり続けていきます。
柄の数は600種もあり「クジリゴーシ」「ゴーマーイー」等、ひとつひとつに沖縄らしい柄名と意味のついた幾何学模様が特徴です。織り上げるときに絣の柄を合わせていく作業は大変です。くくりの作業は「ナナカシー」の糸がくくれるようになったら一人前と言われるほど熟練した腕が必要とされます。
今回、着物のコーナーをリニューアルした記念に、日本の絣の原点でもある、琉球絣を特集します。
夏の反物や冬のもの、ストールなど、大胆で繊細な手仕事の中に沖縄らしさがたくさんつまっています。
https://www.youtube.com/watch?v=KvcgJK9zvzQ&feature=youtu.be