工芸の島・沖縄より、風土と歴史に育まれた「しまのかたち」の数々が届きました。
沖縄の衣食住それぞれに焦点を当てながらのご紹介も今年で4年目を迎えます。
今回は、沖縄を象徴する色「ブルー」をテーマに、「琉球ガラス」「琉球藍(染と織)」「nifeの器」をご紹介します。店頭ではさらに「かりゆしウエア」や「沖縄の食品」も並びますので併せてお楽しみください。
琉球藍(染と織)
やんばるの森の中で、日々地物の泡盛や水飴で藍の発酵の具合を伺いながら染める琉球藍。一般的に藍(インディゴ)として使われる「インド藍」と「琉球藍」の違いは、泥藍と呼ばれる状態で保存されることと、色味もインド藍より少し赤みがかった藍色に染まる点にあります。美しいグラデーション、そして沖縄の日常を写した意匠は、不思議とどんな暮らしにも馴染みます。
沖縄の風景を映したようなブルーの濃淡が美しい麻のストールと、琉球藍で染めた糸を1本1本を丁寧に紡ぎ、織り上げた織物。
島のカタチを映す。──沖縄の街を車で走ると、至るところで目に飛び込んでくる花ブロック。コンクリートブロックは当初、米軍の施設や住宅などの建設のために製造され始めたものですが、沖縄の暮らしに沿ったかたちで毎日を彩っています。
琉球ガラス
琉球ガラスの歴史の特徴として、沖縄を占領した米軍の基地から出た廃瓶などを、戦後復興のさなかに用いて生産したことがよく知られています。それから米国人が持ち込んだサンプルや写真をもとに、青や茶色や緑など廃瓶の色を利用した色味をたのしむ琉球ガラス製品も多く作られるようになりました。その色鮮やかな作品が生まれた背景には、おそらく色彩豊かな島の自然も大きく影響したことでしょう。
今回は、沖縄の海と空の色「ブルー」の琉球ガラスばかりを集めました。ガラスが生み出す光の出会いをお楽しみ下さい。
nifeの器
沖縄の言葉で「ありがとう」は、「にふぇーでーびる」と言います。 自然への感謝、人やモノへの感謝の気持ちを込めて名づけられた「nife」の陶器。その中から、透き通るような白地に、藍色の唐草模様が美しく映えるarabesque シリーズをご紹介します。