THE COVER NIPPON では、8月18日(土)-10月14日(日)、小倉織の新ブランド「縞縞」をご紹介いたします。
縞縞 SHIMA-SHIMA
たて縞は凛として潔く、色の濃淡による立体的な世界を創りだし、なめし革のような風合いと共に他に類を見ない個性的な “小倉織”。 伝統ある小倉織の特徴を継承し、丈夫で美しい経縞を活かしながら 広巾の生地をつくりだし、新しい時代の「小倉織」として誕生したブランドが「縞縞 SHIMA-SHIMA」です。
「小倉織」とは

豊前小倉(北九州市)の地で江戸時代から作り続けられてきた「小倉織」は、経糸が多く、丈夫で、なめらかな木綿の織物で、元々は武士の袴や帯として織られていました。小笠原藩士の婦女子が中心となり、綿を栽培し糸を紡ぎ織った布は、特産品として全国で珍重されました。
かの徳川家康が陣羽織として愛用し遺品にも残され、徳川美術館には江戸時代中期の狂言装束としての「縞小倉羽織」が保管されています。
明治時代には文明開化の波のなかで、袴の特徴を引き継ぎ、男子学生の夏の制服として「霜降り」と呼ばれるグレー無地の小倉織を製造し、小倉木綿・小倉服の名で全国に広がりました。
300年以上続いた小倉織ですが、残念なことに昭和初期に途絶えてしまいました。染織家 築城則子氏が偶然に出会った小さな布の断片から、2年近くの試行錯誤を繰り返し1984年に復元され、現代の布として再生しました。