季節ごとに風情をかえる日本酒。 酒みづきでは、毎月の旬のお酒や、いま注目のお酒、希少な限定酒、個性豊かな新ジャンルの日本酒など、折々の酒をご紹介します。
吟醸酒の品格 それは“香りと味わい” の調和です。
質の高い「吟醸香」、緻密で繊細な「吟味」、両者が調和して初めて生まれる「吟醸酒としての品格」。「吟醸酒とはなにか、どうあるべきか」とその理想を求め、封印した純米吟醸シリーズ「封印酒」。
繊細な味わいの吟醸酒ではありますが、その中には、地域の気候や食文化の中で育まれてきた各蔵元の個性がしっかりと息づいています。
各蔵元の地域に伝わる伝統工芸品をイメージしてデザインしたラベルとともに、5 蔵の個性をお楽しみください。
1980年代に吟醸酒ブームが起こり、当時の吟醸酒の大部分は大吟醸がほとんどで、いわば高嶺の花。そこで生まれたのが中クラスの吟醸酒「中吟」、つまり今の吟醸酒です。しかし当時でも、吟醸酒を象徴する果実香を出す技術は、名杜氏だけの秘中の秘。精米歩合などの基準は満たしていながら、おおよそ吟醸酒とは言い難いお酒も多く出回り、玉石混淆の様相を呈していました。そこで、日本酒ファンを裏切らない中吟を出さなければ、という切実な思いから誕生したのが「封印酒」です。
吟醸酒は単に香り高いだけが特徴のお酒ではありません。その香りの「質」はどうなのかも問題になります。「吟醸香」と呼ばれる果実香は、いくつもの香気成分によって構成されます。これらのバランスが狂うと不快な香りに感じられ、つまり、香りもそれぞれの成分が調和していることが大切なのです。また、「吟味」と呼ばれる緻密で繊細な吟醸酒特有の味わいも欠かせない要素です。香りが控えめな吟醸酒を「味吟醸」とも言いますが、これは香りは控えめながら味わいに吟醸酒の特徴がはっきり現れているお酒を指す言葉でした。この調和のとれた「吟醸香」と緻密で繊細な吟醸酒特有の「吟味」を兼ね備え、なおかつ香りと味の調和こそが「吟醸酒の品格」に繋がるのです。
大山(山形)
香りおだやか、透明感漂い素直で気品ある味わい。 ラベル: 900年の伝統を持つ「山形鋳物」をイメージした「鋳金」風合いの地に、庄内から眺める月山をデザイン。
越の誉(新潟)
淡麗ながら華やかな香りと深い余韻を楽しめる。 ラベル: 越後名産の「織物」風合いの地に、柏崎に田植えの季節を知らせる名山・米山の雪型をデザイン。
春鹿(奈良)
華やかな吟醸香と軽やかでやわらかな上品な味わいが調和。 ラベル: 東大寺正倉院に収められた螺鈿細工の五絃琵琶をイメージして、銘柄の鹿米山の雪型をデザイン。
司牡丹(高知)
花のような吟醸香とソフトな味わいがバランスよく広がる。 ラベル: 土佐の塗師・種田豊水の名漆器「土佐古代塗り」をイメージした地に、百花の王・牡丹の花をデザイン。
梅錦(愛媛)
吟醸香穏やかに、しっかりした骨格のふくらみある味わい。 ラベル: 愛媛県の白磁器、指定無形文化財の「砥部焼」をイメージした輝く純白の地に、梅の小枝をデザイン。
『封印酒』純米吟醸 720ml ¥1,575 ~¥1,680