三川内焼 白磁子犬置物(長崎)Mikawachi ware - Figure of Puppy, white porcelain (Nagasaki)
400年余りの歴史を誇る長崎の伝統工芸品「三川内焼」より、明治時代の子犬の置物を復刻し、各窯それぞれの受け継いできた技法を駆使し、新しい子犬の置物が誕生しました。
A Meiji-era puppy figurine from Mikawachi ware, a traditional Nagasaki craft with a history of over 400 years, has been reproduced, and a new puppy figurine has been created by making full use of the techniques passed down from each kiln.
手捻り
愛くるしい子犬の置物は、約400年以上もの歴史を誇る、国の伝統工芸で佐世保の特産でもある「三川内焼」。
この子犬は、三川内焼きの伝統技法のひとつ「手捻り(てびねり)」でつくられたもの。
手捻りは、素地と同じ土を用い、細工のあらゆる技法を駆使して形をつくる装飾技法です。
三川内焼では、古くから写実的な、あるいは曲面から独立した生命感にあふれた動物や植物がつくられてきました。代々受け継がれてきたモティーフの中に龍や獅子、菊などがあり、食器ではなく飾り物としてつくられています。これらは、江戸時代後期から明治時代にかけて盛んになり、江戸時代には平戸藩からの献上品や贈り物として、明治以降は、技術を誇示した万国博覧会への出品を目的にしたものも多くあります。
この度、佐世保市が保有する明治時代の子犬の置物を復刻し、三川内焼の各窯がそれぞれの受け継いできた技法を駆使し、ここにお披露目します。
三川内焼
三川内焼は、長崎県佐世保市を中心に発展した白磁の名陶で、その歴史は約400年前の江戸時代初期にまでさかのぼります。起源は、文禄・慶長の役の際に日本に連れて来られた朝鮮陶工・巨関にあり、平戸藩主・松浦鎮信の庇護のもとで磁器の製作を始めたのが始まりと言われています。その後、今村三之丞が白磁の原料となる陶石を発見したことで、本格的な磁器生産が可能となり、三川内焼の基盤が築かれました。1650年頃からは平戸藩の御用窯として発展し、江戸幕府への献上品や長崎出島を通じた海外輸出品としても人気を博しました。特にその白磁の美しさと繊細な染付けは、欧州でも高く評価され、現在に至るまで“白い宝石”として愛され続けています。




