天平仏教美術とおりんの奏でる 優雅な時間An elegant time with Tenpyo Buddhist art and the music of the bell
天平仏教美術の傑作を 高岡銅器の蝋型製法で、おりんと一体となったブロンズ像に仕上げました。一品一品手仕上げによる漆古色を施し、美しく響く音色と荘厳な空間を醸し出します。
This masterpiece of Tenpyo Buddhist art has been made into a bronze statue that is integrated with the bell using the Takaoka copperware wax molding method. Each piece is hand-finished with antique lacquer, creating a beautiful sound and a solemn atmosphere.
天平仏教技術の名品をおりんに
奈良の大仏殿で前庭に立つ、国宝「金銅八角燈籠」。我が国で最大最古といわれる八角の銅燈籠には、四面にそれぞれ笙、銅跋子、尺八、横笛を奏でる四体の音声菩薩が浮き彫りにされています。
その美しく気高いお姿をモチーフに、高岡銅器の名家に生まれた彫塑家の喜多敏勝(きたとしかつ)氏が丹精込めた原型を製作しました。蝋型青銅器で緻密に鋳造し、一品一品手仕上げによる着色を施しました。
「音声菩薩(おんじょうぼさつ)」天上の響き
熟練技を駆使し、音声菩薩の豊かな表情や御身を彩る装飾、肩から垂れる条帛など細やかに表現。緩やかにたなびく天衣は天上の風を受けて、翻っているかのようです。これは銅に漆を塗り重ねた後、彩色を施す独自の手法で、古色を帯びた雰囲気や温かみを生み出しているからにほかなりません。
【原型制作】喜多 敏勝(きた としかつ)
昭和29年、富山県高岡市生まれ。勅許御鋳物師・藤原朝臣喜多家の三十代万右衛門の三男。塑像家の巨匠として名高い米治一氏に師事。富山県展、日展に入選。現在、日展を含む各界で活躍。
「華原磬(かげんけい)」天上の響き
獅子の頭上で龍が巻き上がり、交差したシンメトリーな形状が美しい「華原磬」。
本作は、奈良県・興福寺に所蔵される国宝「華原磬」に想を得て、日展作家として活躍する大森孝志氏により原型制作された芸術作品です。
本来「華原馨」は四龍と獅子で構成され、中央に金鼓を配し、儀式用の楽器として製作されました。奈良時代に中国から伝来したとの説が有力であり、鎌倉時代に現在の姿に補われたとされます。
【原型制作】大森 孝志(おおもり たかし)
昭和27年、富山県高岡市生まれ。高校卒業後、昭和46年より須賀松園氏(国指定無形文化財保持者)に師事し、蝋型鋳造技術を習得。7年後の昭和53年独立自営、現在に至る。
本品は獅子の背に六角柱、その柱に二龍が巻き上がり円形の空間を作り出し、頭上に水晶玉、中央上におりんを配した姿になっています。蝋型師大森孝志によって、本来のイメージを損なうことなく加飾した本作は、一品一品手仕上げによる漆古色を施し、荘厳な空間を醸し出した傑作です。
さらに、九乗おりんの音色による1/fゆらぎの癒し効果を体感いただけます。仏教工芸の粋ともいうべき本作品をぜひお飾りください。
日本のかたち
世界に誇る美しい伝統工芸品、匠の技を受け継ぐ究極の逸品をご紹介しています。
1300年前の天平時代に誘う古仏の風合いや魅力を伝える本作。拝して、聞いて癒される天平仏の美がここにあります。ぜひ玄関や書斎、床の間、仏間などお飾りいただき、潤いのある暮らしをお過ごしください。
久乗おりん
「久乗おりん」は、仏具に100年以上携わる富山県高岡市の老舗、「山口久乗」により作られたおりんで、現代もその技術は継承されています。1/fゆらぎとは、リラックスに深く係わるメカニズムで、聞く人にとても心地よい音として感じる特別な音に与えられた呼び名です。自然界に多く溢れており、ろうそくの炎のゆれ、水の流れる音、小鳥のさえずり、波の音などがあげられます。