磁器を薪で焼く みかわち焼 登り窯(長崎)Wood-fired Porcelain – Mikawachi Ware Climbing Kiln (Nagasaki)
1/2(木) - 1/31(金)
20世紀以降のやきものは、薪を燃料にした登り窯からガス窯や電気窯へと移行しました。そんな中、昔ながらの登り窯に挑戦しつづけるつくり手たちの「登り窯のみかわち焼」を特集します。
Since the 20th century, the method of ceramic production has shifted from traditional wood-fired climbing kilns to gas and electric kilns. However, a group of artisans still continue to embrace the challenge of creating ceramics by using traditional techniques. This feature showcases these artisans and their climbing kilns in Mikawachi.
長崎県のやきもの「みかわち焼」。
長崎県佐世保市の東端部に位置する三川内地区。江戸時代は平戸藩に属し、東は佐賀藩有田(佐賀県有田町)、南は大村藩波佐見(長崎県波佐見町)に隣接しており、近世肥前窯業の主要生産地の一つ。『日本磁器のふるさと 肥前』として日本遺産にも選定されています。
20世紀以降、日本の近代化とともに、やきものの世界では、薪を燃料にした登り窯から石炭窯に、第二次世界大戦後は、重油窯、そしてガス窯、電気窯へと、その時代時代において最も理に適った仕組みの窯に移行してきました。
その流れは三川内も同じで、便利なガス窯や電気窯の普及した現代に、細い筆を駆使した絵付けの染付そめつけ磁器や、動物・植物をかたどった繊細な磁器を、あえて薪の窯で焼くのはほとんど見られなくなりました。ガス窯は酸素の量や温度のコントロールが容易で、煤などが混じることなくきれいな状態の炎を保つため、白いものをより白く、呉須の藍を鮮やかに焼き上げてくれます。繊細な筆づかいや細かな造形(細工)という、みかわち焼の特徴をより際立たせます。
しかしこの三川内の土地では、有志のつくり手たちが集まり1年に1〜2回のペースで登り窯の焼成を20年以上続けています。
釉を掛けたうつわをそれぞれが持ち寄り、窯のなかに詰めていく作業を共同で行います。 焚き始めから数時間は、急激な温度変化でうつわが割れてしまうのを避け、ゆっくり温度を上げます。その後、窯のなかの温度が1000度を超えるあたりから、温度を確認しながら薪を投じるタイミングを計り、窯焚きは二日間にかけて行います。
窯焚きに掛けた時間と同じ、2日間が冷却期間です。窯出し作業では、まだうつわは熱い状態です。
こうしてつくられた、ひとつとして同じものがなく、味わい深い、登り窯のみかわち焼を、存分にお愉しみください。
今回の特集は、〔THE COVER NIPPON(東京ミッドタウン)〕と 〔いい日になりますように 帝国ホテル店〕二店舗にて、同時開催しています。
特に〔いい日になりますように 帝国ホテル店〕では、玉峰窯による登り窯のぐい呑みを特集します。併せてお楽しみください。
玉峰窯 登り窯のぐい呑み
みかわち焼の登り窯体験、解説付き美術館鑑賞、三川内皿山散策、窯元巡り、三川内焼の宴など、みかわち焼三昧!の2泊3日のツアーです。個人旅行ではなかなか味わえない、歴史と伝統が培った技と美、景観を五感で感じることのできる「みかわち焼」の伝統工芸のアクティビティ・ツアーです。