「若冲を纏う」伝統工芸士 針谷崇之と仕立てる 螺鈿特別制作会"Jakuchū ITo": A Special Raden (Mother-of-Pearl Inlay) Creation Event Tailored with Traditional Craftsman Takayuki Hariya
10/4(日)・5(月)・6(火)
伊藤若冲をテーマに、伝統工芸士 針谷崇之氏にマンツーマンで学ぶ 螺鈿細工の制作を体験いただき、その後 蒔絵職人が数か月かけて作品を完成させる、特別なオーダーメイド体験会。
A special bespoke experience where you receive one-on-one instruction in Raden (mother-of-pearl inlay) craftsmanship with Traditional Craftsman Takayuki Hariya, inspired by the works of Ito Jakuchu. Following the workshop, a skilled Makie artisan will spend several months completing your piece into a finished work of art.
今回の螺鈿特別制作会は、従来の体験会と異なり、「工芸を体験する」だけでなく、「自分自身も制作に参加した作品を、職人と一緒につくる」ということを大切にしています。
ご自身による螺鈿制作体験に加え、その後おひとりおひとりの螺鈿細工を生かしながら、その一点一点に合わせ蒔絵職人により数か月をかけて仕上げます。
皆様の約2時間の螺鈿制作体験から始まり、その後職人へ工程を引き継ぎ、2~3か月をかけて一つの本格的な漆芸作品を完成させる、まさに特別なオーダーメイド体験会です。
テーマは「伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)」。
若冲の絵の最大の特徴は、超高精細な写実表現と、鮮烈な色彩による独自のデフォルメの世界です。今回その中でも特に印象的な3つのモチーフを選びました。
3つの中からお好みのデザインをお選びいただき、天然の貝を使った「螺鈿細工」の工程を体験していただきます。貝のサイズは 3cm × 4cm の楕円形です。ブローチペンダント、帯留、スカーフ留等、お選びいただけます。
針谷氏とつくる自分だけの「伊藤若冲」のお誂えをお愉しみください。
開催概要
- 講座
- 「若冲を纏う」伝統工芸士 針谷崇之と仕立てる 螺鈿特別制作会
- 日時
- 10/4日(日) ① 12:00~14:00 / ② 15:00~17:00 / ③ 18:00~20:00
10/5日(月) ① 12:00~14:00 / ② 15:00~17:00 / ③ 18:00~20:00
10/6日(火) ① 12:00~14:00 / ② 15:00~17:00 - 会場
- THE COVER NIPPON店内 (東京ミッドタウンガレリア3F)
- 定員
- 3名 / 各回 ※事前予約制 / 定員になり次第締切と致します。
- 会費
- 55,000円(税込) 針谷氏による蒔絵制作・材料費込
- 講師
- 針谷 崇之(うるしアートはりや)
- 備考
- ・漆を使用します。少量ですが肌の弱い方はかぶれる可能性がありますのでご注意ください。
・普段から細かい作業に眼鏡などをお使いの方は、ご自分の眼鏡等をご持参ください。
・汚れなど気になる方は、エプロン、ハンドタオル等ご持参ください。
・受講料のご入金の確認を待ちまして「受講確定」とさせていただきます。
「受講確定」後キャンセル・受講料の払戻しはできませんことをご了承ください。
・予定しております内容が余儀なく変更になる場合がございます。予めご了承ください。
・災害などのやむを得ない事情による開催中止を除き、参加費の返金は致しません。
・お申込み情報は最新に更新されていない場合がございます。
お申込み頂いた際にすでに満席の場合はご容赦願います。
針谷 崇之Hariya Takayuki
伝統工芸士
うるしアートはりやの蒔絵師
高岡短期大学で漆芸を学んだ後入社。独自ブランド[Bisai]や[Mt.Artigiano]を立ち上げ活動中。マークニューソンデザインの「aikuchi」の蒔絵を担当。様々な方面での蒔絵の可能性を模索している。
- 主な作歴
- 2009年
- 第56回日本伝統工芸展 初入選
- 2011年
- 第六回 雪のデザイン賞 ラネージュ賞 受賞
- 2015年
- マークニューソンデザイン「aikuchi」の蒔絵を担当
- 2017年
- 国際漆展・石川 2017 審査員特別賞 川上元美賞 受賞
制作工程
3種のデザインからお好みのものをお選びいただき、天然の貝を使った「螺鈿細工」の工程を体験していただきます。「螺鈿細工」は、貝の一片一片を配置しながら模様を作っていく、漆芸を代表する伝統技法のひとつです。
作業時間は約2時間。針谷氏におひとりづつ直接学べる少人数制で行い、ご自身でお好みの箇所に貝を配置しながら制作していきます。
皆様が作品に貼り付けた螺鈿細工は、その後の蒔絵が施しやすいように、一点一点の螺鈿の状態を確認し、重ねて貼ってしまったりはみ出てしまったところなど、ひとつひとつ丁寧に手直して整えてくださいます。
その後、ひとつひとつ皆様の螺鈿細工に、その配置に合わせて職人が絵の位置、描き方、塗り方、研ぎ方を調整しながら仕上げます。
完成までの期間は約2~3か月。貝を貼ることで表面にわずかな高低差が生まれるため、完全な平面ではなくなり、筆を動かす際にも貝の縁を避けながら繊細に作業する必要があります。さらに研ぎの工程では、螺鈿による段差があることで道具が均等に当たりにくくなります。蒔絵を適切なところまで研ぎながら、周囲の螺鈿を傷つけず、なおかつ研ぎ過ぎないように仕上げなければなりません。
また、漆は描いてすぐ次の工程へ進める素材ではありません。「描く→粉を蒔く→硬化を待つ→粉を固める→再び硬化を待つ→研ぐ」といった工程を繰り返します。研出蒔絵の場合には、さらに上から漆を塗り込んで硬化させ、その後、文様が現れるところまで慎重に研ぎ出し、鶏のように色数が多ければ、それぞれの色について工程を繰り返しますし、虎のように塗り込みや陰影表現が複雑な作品ではさらに工程が増えるのです。
こうしてひとつひとつ、気が遠くなるような繊細な作業を重ね、仕上げていきます。
蒔絵の制作工程はこちら>>>
伊藤若冲の世界
伊藤若冲の絵の最大の特徴は、超高精細な写実表現と、鮮烈な色彩による独自のディフォルメの世界です。今回その中でも特に印象的な3つのモチーフを選びました。
それぞれの絵の説明と、それらを仕上げる蒔絵の工程もご説明いただきました。
ガマガエル
重要文化財『菜蟲譜(さいちゅうふ)』は、野菜や果物、虫や両生類などが描かれた、若冲唯一の絹本着色(けんぽんちゃくしょく)の画巻で、その中に描かれているガマガエルをモチーフにしています。
螺鈿を施した後、主に平蒔絵と研出蒔絵を組み合わせて仕上げます。平蒔絵は、漆で絵を描き、その上に金粉などを蒔いて定着させ、研ぎ・磨きを行う技法です。研出蒔絵は、蒔絵を施した上からさらに漆を塗り込み、硬化させた後、その漆を慎重に研ぐことで中に埋まった文様を表面に現していく技法です。小さな画面の中で、ガマガエルの丸みや身体の表情を金粉と漆の層によって表現していきます。
鶏
国宝『動植綵絵 南天雄鶏図(どうしょくさいえ なんてんゆうけいず)』より
『動植綵絵』は若冲が描いた全30幅の彩色画シリーズの中でも、特に有名な『南天雄鶏図』をモチーフにしています。
仕上げには平蒔絵、研出蒔絵、繊細な上絵を用います。
この作品で特に工程数が増える理由が「色」です。赤・黒・金など、色や表現が異なる部分を一度に仕上げるのではなく、基本的にはそれぞれの色ごとに、漆で描く→粉を蒔く→硬化させる→漆で粉を固める→再び硬化させる→研ぐ、といった工程を繰り返します。そのため、色数や細かな描き込みが増えるほど、必要な工程と制作日数も増えていきます。最後に細かな上絵を施し、羽根や顔など若冲らしい繊細な描写を表現します。
虎
若冲が1755年に描いた絹本彩色の掛軸『虎図』をモチーフにしています。
当時の日本には本物の虎がいなかったため、中国から伝わった伝・李公麟画の『虎図』などを模写・参考にして描かれました。
仕上げには平蒔絵、研出蒔絵、細かな上絵を使用します。
3種類の中でも、特に塗り込みが複雑で時間を要するデザインです。虎の身体を単純な金一色で表現するのではなく、漆の塗り込みや研ぎ出しによって陰影や立体感を作り、その上から縞模様や顔、毛並みなどを細かく描き加えていきます。特に、身体の陰影、毛の流れ、縞模様のリズムなど、若冲の虎が持つ独特の雰囲気を小さなアクセサリーの中で再現することに気を使います。塗り込み→硬化→研ぎ→描画という工程を重ねるため、非常に手間のかかる作品です。
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