九谷焼五彩を受け継ぐ 真生窯Inheriting the old Kutani spirits - Shinsei kiln
先人が守り受け継いできた伝統の技術や意匠を大切にしながら生み出される、繊細緻密な筆遣いと古九谷の風格。真生窯ならではの九谷焼をご覧ください。
The delicate and precise brushwork and Ko-Kutani style are produced while respecting the traditional techniques and designs. Please enjoy the delicate brushwork and Kutani-style of Shinsei kiln.
大らかさと煌びやかさを合わせ持つ、独特の力強い様式美の九谷焼。
先人が守り受け継いできた九谷焼伝統の技術や意匠を大切にしながら、繊細緻密な筆遣いと古九谷の風格が漂う作品を生み出しています。真生窯の九谷焼の表現をお楽しみください。
繊細緻密な筆遣いと古九谷の風格漂う「真生窯」
真生窯初代宮本忠夫さんは、その奥深い古九谷の魅力に魅せられ、再興に尽力した松雲堂の名工 二代松本佐吉さんに師事し、その後歴史あるこの地に窯を開きました。
超絶技巧ともいうべき、緻密かつ繊細な筆遣いと、重厚な色彩による装飾的な図案。1点1点の作品へ膨大な手間を費やす故に寡作のため、忠夫さんの作品は「幻の九谷」とも称されています。
ご子息の雅夫さんは、精緻な呉須の線描と掻き落としで独特な質感の下地を作り、その上に緑釉を塗る「緑彩」をはじめとする技法で、現代の新しい表現に取り組んでいます。近年は、忠夫さんの色絵細描技法の継承にも力を注いでいます。2022年には第4回三井ゴールデン匠賞を受賞。職人・作家としての技術力の高さだけでなく、「本物の九谷焼」を広く知らせる活動から産地全体への貢献度が高く評価されました。
日本の代表的な色絵陶磁 JAPAN KUTANI
九谷焼の歴史は、江戸時代初期の1655(明暦元)年ごろにさかのぼります。
九谷(現石川県山中町九谷)の金山で磁鉱が発見されたことに着目した大聖寺藩主、前田利治が、金山で錬金の役を務めていた後藤才次郎に命じ製陶の技術を学ばせ九谷の窯を開窯し、豪快な色絵陶磁器を焼きました。
加賀藩前田家の文化政策と豊かな財力のあるこの時代は、全国から著名な職人、画家、学者、茶人たちが招かれ、「百万石美術工芸の華」が咲き誇った時代として、多くの優れた美術工芸品が作られました。
九谷焼は、その中でも最も代表的な工芸品となります。
理由は定かではありませんが、華やかな九谷焼文化は元禄(1700年)頃、突然廃絶されてしまいました。この間に焼かれたものが後世、古九谷(こくたに)と呼ばれ、日本の色絵磁器の代表として高く評価されています。